リノベーションの流れを実例でご紹介 姫路のリフォーム会社の戸建て住宅事例/物件情報・費用も公開
実例: 築25年の中古住宅購入から全面リノベーション、夢のマイホーム完成!
高砂市S様 全面リノベーション事例
住空間建築設計のリノベーションの流れについて、築25年の中古戸建て住宅がリノベーションで蘇った実例を交えて、ご紹介させていただきます。
リノベーションとは・・・
既存の戸建て住宅・マンションなどの建物に大規模なリフォーム改修工事を行って、新しい用途・機能を追加したり、性能を向上させることにより、付加価値を加えることを指します。略してリノベとも呼ばれます。
1.ご相談: 予算・ご希望に合った中古物件探しとリノベーション
12月(ご相談当初)
マンション暮らしからマイホーム購入を思い立った高砂市S様から、姫路の一級建築士事務所である弊社へ中古一戸建て物件購入にあたって、アドバイスをして欲しいと連絡がありました。
S様宅にお伺いし、お話を聞いてみると、
『新築か築年数の浅い中古住宅を探していたんだけど、なかなか欲しい立地では、予算に合う物件が見つからない』
とのことでした。そのため、弊社から中古住宅を購入し、リフォームすることをご提案。
弊社で古家付の物件を探し、ライフスタイルに合わせてリフォームする。それならば、きっと予算内で希望の立地に住宅を探すことができると考え、事務所に戻って、物件探しを開始。
2.現地調査: 中古物件を見学・現地調査報告・物件の決定
1月10日(ご相談から1ヶ月)
年が明けて程なく、良い物件を見つけることができました。
現場に赴き、外部・内部を調査。外部は比較的しっかりしていましたが、内部は築年数25年らしく古さがうかがえる物件。日当たりの悪い水廻りは、特に傷んでいました。
こういった物件は、ほとんど土地だけの価格で購入することができるので、リフォームやリノベーションに予算を多く取ることができるのがメリット。
予算から物件購入価格を差し引いたリフォームの予算は1,000万円程なので、かなりリフォームで手を加えることができる。これならリフォームをすれば良い家になると確信し、S様に調査報告をしました。
S様も立地の良さとリノベーションの提案もあり、この物件に決定。
3.ヒアリング: ご希望をお聞きし、予算と工事をシミュレーション
1月16日(ご相談から1ヶ月)
初回の打ち合わせは、S様と奥様のご希望のヒヤリング。現在の中古物件の間取りについて、1階は店舗と水廻り、2階は和室二間と洋室が一間。
■S様ご夫婦のリノベーションのご希望
- 1階は店舗として利用する
- キッチンは2階に移設する
- お風呂は広く取りたい
- 家の中をできるだけ明るくしたい
- 天然素材を使用したい
など、予算内で収まるか少々不安になりながらヒヤリング終了。もちろん、間取り変更を伴う工事となります。
4.プランニング: 間取りなどのご提案・プラン決定
1月23日(ご相談から1ヶ月)
予算以内で収まるよう、S様のご希望を取り入れながらプランを作成。
- 1階の店舗スペースは、現在の店舗部分を利用する。
- キッチンは、現在の1階西側から2階東側に移設する。
- キッチンを2階に移設することによって、1階のゆとりができる。
- 浴室の間仕切りも解体して、少し大きいサイズのユニットバスを入れる。
- 屋根は、切妻から片流れに変えてロフトをとる。
- 2階の和室も洋室に変更し、増築する。
打ち合わせの際、S様の趣味のスペースということでロフトの案はとても喜んでいただき、平面プランは決定しました。
5.パース作成: 外壁色の組み合わせパターンご提案
1月30日(ご相談から1ヶ月)
完成予想パースを作成。
S様はパースをみてびっくりした様子で、
『こんなにも変わるんやな、新築する気分や』
と大変喜んでもらえた様子でした。
パース作成時に、外壁色の組み合わせパターンを数種類作成して、選んでいただきました。
6.プレゼンテーション: 自然素材のご提案、その後、設計契約・設計・積算・ご契約
2月6日(ご相談から2ヶ月)
日頃から弊社では、自然素材を使用した健康住宅を勧めているため、もちろん、S様の住宅にもご提案。
少々、コスト増にはなりますが、店舗・居室・廊下の床材はパイン無垢材のフロア・洗面脱衣室の床はコルクフロア・クロスは全室、珪藻土クロスで提案していこうと決定。
仕様打合せで内容を説明した時は、S様も
『聞いた事ある。是非、自然素材を使った健康住宅にしたい。』
と同意していただきました。
無垢のフロアは柔らかいし、素足で気持ちいい。もちろんシックハウスの原因である揮発性有機化合物も無し。
珪藻土は湿度の調整や埃の吸着してくれるなど健康住宅には、欠かせないもの。
コルクフロアは、裸足で歩いても冷たくなくて、足元が冷え性だという奥様にも大変喜んでもらうことができました。
クロスの色も白を基調にし、明るく清潔で、広く感じる空間作りを目指したのです。
7.着工: 丁寧な手作業の解体、傷んでいる箇所を施工
3月8日(ご相談から3ヶ月)
柱と壁の一部を残すのみの解体工事は、丁寧に手作業で行われました。
解体工事が進むにつれて、想像以上に水廻りの周囲の構造材が、傷んでいるのを確認。壁の部分も結露していたようで、木材は腐り、断熱材は黒くカビが繁殖。建物前面の花壇の周りや浴室の床下周囲は木材が腐り指で突いても穴が開いてしまう程でした。
当初、見越していたよりも傷んでいる範囲は広かったため、解体後、大工さんが構造材を入替え、防腐処理を施しました。
8.修復・補強工事
3月15日(ご相談から3ヶ月)
基礎の破断も見つかり、修復・補強。耐震性を考え、要所の壁には、筋交で補強を加え、更に金物で補強を行いました。
9.柱を抜き、補強
3月22日(ご相談から3ヶ月)
間取り変更に伴い、柱を抜かなければいけない箇所があり、1階の店舗だった部分は新たに床組みをしました。
S様から『間仕切りはできるだけなくして、部屋を広く使いたい』と要望があった時、
弊社は「柱を簡単に抜いてしまうことは危険なんです。抜いたら、その分の補強は必要になります。」と回答。
10.高性能断熱材を設置
4月7日(ご相談から4ヶ月)
古い住宅にはよく見られますが、床下には断熱材はなし。
そのため、今回のリフォームでは、室温が外気の影響を受けないように、外気に触れる部分である床下・壁・屋根(天 井裏)には断熱材を充填しました。
特に屋根は、ロフトをとることで小屋裏がなくなるので外気温の影響を受けやすくなってしまいます。
断熱材は、薄くて断熱性能のよい高性能断熱材を使用することをご提案。
11.急な階段をゆるやかな階段に新設
4月27日(ご相談から4ヶ月)
階段は蹴上が高く踏み面が狭い急な傾斜だったので、 解体してしまって、ゆるやかな階段に変えることをご提案。
階段を解体して架け直ししました。
12.新しい間取りの骨組が完成
5月15日(ご相談から5ヶ月)
新しい間取りの骨組ができ、下地のボードを貼り出すと、部屋の広さや雰囲気は想像できる様になりました。
S様も『ようやく家らしくなってきた。ロフトも図面で想像していたより、かなり広い感じがする。』
とプライベートスペースが形になってきた喜びを感じていました。
13.引出し収納・無垢材のカウンターを作成
5月20日(ご相談から5ヶ月)
急遽、『店舗のカウンター材も無垢材を使いたい』と奥様から電話があり、天然木のカウンター材を使用することにしました。
同時期に洗面も私の方でガラス製のものを見つけておいたため、奥様に見せると天然木のカウンターと相性もよく、喜んでもらいました。
店舗の奥は、床を一段高く造ることによって、腰掛にも使用ができて、更にその下には、引き出し収納を造ることに。
工事中も少々、収納として使用させていただきました。
14.光を取り入れるためにガラスブロックを使用
5月25日(ご相談から5ヶ月)
2階の居室の壁には、ガラスブロックを使用。
南側に階段室があり、リフォーム前には南からの日差しが 遮られてしまっていましたが、ガラスブロックは階段室の窓から入った光を居室まで通してくれて、以前とは違い日中は照明が必要なくなりました。
15.最終工程のクロス貼り手前の様子
5月27日(ご相談から5ヶ月)
キッチンの据付も終わり、最終工程のクロス貼り。
ちょうど、この頃に「キッチン廻りに使い勝手の良い収納家具を作って欲しい」とS様から依頼がありました。
キッチンの据付が終わりクロス張りを残すのみとなりました。
16.管理・チェック、竣工、お引渡し、アフターサービスへ
6月9日(ご相談から6ヶ月)
施工中は、大きな問題もなくイメージしていた通りの仕上がりになりました。
『最初は新築を探したりしていて、全く見向きもしていなかったけど 小田氏に勧めてもらった中古住宅のリノベーションで予算内で理想のマイホームを手にいれることができました。最初に、この物件を訪れた時には、少し心配だったけど、今ではとても満足しています。』とS様に喜んでいただけました。
追加でキッチン周りの家具の発注などがあり、結局、総額の費用は1,038万円となり、家具の分を差し引けば、ほぼ予算通りに完成しました。
■中古戸建て物件を購入後、新築より少ない予算で新築並の住宅にリノベーション
以上のように、築年の古い建物付の中古物件を探して再生工事をすれば、新築するよりも少ない予算で新築並みの住宅を手に入れることができます。
内装材も自由に選択できるので、気に入った仕様で改装できます。